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インバウンド回復でリスク増!ホテル向けトコジラミ対策ガイド2026

トコジラミは「清潔にしているのに出る」害虫で、ホテルではクレーム・販売停止・口コミ悪化につながりやすい厄介な存在です。インバウンド回復で人の移動が増える2026年は、持ち込みリスクを前提に“発生前からの準備”が重要。本記事では、ホテル支配人が押さえるべき見分け方、疑い発生時の初動24〜48時間、清掃・リネン動線の整備、部屋替え運用、業者選定と連携のコツまで、現場で回る「対策の型」を分かりやすくまとめます。

目次

2026年にトコジラミ対応が必須な理由(インバウンド回復×口コミ時代)

客室に持ち込まれた荷物

「持ち込み前提」で考えると、対策が現実的になる

トコジラミは、建物が古い・清掃が甘いから発生する、というより「宿泊者の荷物に紛れて入ってくる」ことで起きやすいトラブルです。つまり、頑張っても“ゼロにする”のは難しい。だから支配人としては、発生しないことを祈るより、発生しても被害を広げない仕組み(初動・清掃動線・業者連携)を整える方が成果につながります。特に2026年は人の移動が増え、持ち込みの確率も上がりやすいので、平時からの備えが差になります。

1室の対応ミスが「フロア停止」につながる

トコジラミはベッド周りだけに見えて、実際はリネンや清掃道具、人の動線に乗ると広がります。初動が遅れるほど「隣室や上下階も怪しい」「共用リネンに混ざったかもしれない」と判断が難しくなり、結果的に販売停止の範囲が広がりがちです。コストの大きさは“虫の数”より“運用の混乱”で決まる、と言っても過言ではありません。

クレーム対応が長引くほど、口コミリスクが跳ね上がる

トコジラミは、お客様側の不安が強く、説明が不十分だと不信感につながります。逆に「いま館内で何をしているか」「どこまで確認できたか」を丁寧に伝えると、炎上を避けやすい。ここでも重要なのは、言い回しの上手さより“館内で回るルール”です。現場が同じ説明をできる状態をつくると、対応品質が安定します。


まず押さえる:トコジラミの特徴と、ホテルでの「見分け方」

ベッドのそばでトコジラミに焦点を合わせる虫眼鏡のイラスト

発生しやすい場所は「縫い目・裏側・隙間」

トコジラミが見つかりやすいのは、マットレスの縫い目・タグ周辺、ヘッドボードの裏、ベッドフレームの角やネジ周り、巾木(床と壁の境目)、ソファの縫い目、荷物置き場付近などです。共通点は“暗い・狭い・触れにくい”。清掃担当が毎回全部を見るのは難しいので、重点ポイントを決めて「この順番で見る」と固定すると、見落としが減ります。

虫体だけ探さない:痕跡(黒点・血痕・抜け殻)で当たりをつける

現場でありがちなのが「虫が見えないから大丈夫」という判断。でも実際は、糞の黒い点、血痕のようなシミ、抜け殻など、痕跡が先に見つかることが多いです。特にベッド周りに黒点が点在していたり、縫い目に薄い殻が残っていたりした場合は要注意。疑い段階でも写真を撮っておくと、後で業者に相談するときの判断材料になります。

お客様申告があったときの聞き取りテンプレ(揉めないコツ)

申告対応は感情が先に動きやすいので、聞く項目を固定します。

  • いつ気づいたか(チェックイン直後/就寝後/翌朝/帰宅後)
  • どこで見た・感じたか(ベッド、ソファ、衣類、荷物)
  • 写真の有無(可能なら提示)
  • 皮膚症状の有無(必要なら医療案内)
    ここを押さえた上で「館内で調査・対策を進める」ことを伝えると、話が前に進みやすくなります。

疑い発生の初動24〜48時間:拡散させないための判断と手順

PEST CONTROL(害虫駆除)と書かれた警告の札

最優先は殺虫より「隔離」:持ち出さない・混ぜない・仮置きしない

初動で一番やってはいけないのは、疑い部屋のリネンやゴミを“いつもの流れ”で廊下やリネン室に出すことです。これで他室に広がる可能性が上がります。合言葉は3つ。

  • 持ち出さない(出すなら密閉してから)
  • 混ぜない(通常リネンと同列にしない)
  • 仮置きしない(廊下・バックヤードに置かない)
    ルールは難しくせず、短く、全員が同じ言葉で理解できる形にします。

販売停止は「部屋」ではなく「範囲」で決める(迷ったら仮止め→解除)

支配人が悩むのが販売停止の範囲です。出た部屋だけ止めたい気持ちは分かりますが、確度が高いのに狭く止めると拡散して結局もっと止まります。おすすめは、疑いが濃いほど周辺室(両隣+上下階など)を“調査完了まで仮止め”し、問題がなければ解除する方式。止めすぎを恐れるより、解除の基準を明確にする方が現場が楽になります。

社内共有は「1枚メモ」で統一し、情報の欠けをなくす

清掃・フロント・責任者・外注で情報がズレると、対応が崩れます。共有テンプレはこれで十分です。

  • 発見(疑い)部屋番号/日時/発見場所
  • 写真(あれば)
  • 周辺室の対象範囲
  • 清掃で禁止していること(リネン移動、道具の扱い等)
  • 次のアクション(業者連絡、点検予定、販売停止範囲)
    「誰が見ても同じ判断になる」状態を作るのが支配人の仕事です。

再発を減らす本丸:清掃・リネン動線・部屋替え運用の整備

客室清掃をしている清掃員とドア札

重点チェックは“順番固定”が最強(忙しいほど効く)

再発期にミスが出るのは、疲れて「いつもの清掃」に戻るからです。重点確認は順番を決めて、毎回同じ流れで見ます。例:

  1. マットレス縫い目・タグ周辺
  2. ヘッドボード裏
  3. フレーム角・ネジ周り
  4. 巾木・壁の隙間
  5. ソファ縫い目・荷物置き
    この順番があるだけで、新人でもベテランでも確認品質が揃います。

清掃道具が“媒介”になる:掃除機・モップ・カートの扱いを決める

ホテルは道具が部屋間を移動するため、道具が媒介になり得ます。できれば疑い部屋用に分け、難しければ「使用後の処置」を固定します(拭き上げ、袋詰め、保管場所の分離など)。特に掃除機のヘッドやブラシ類は要注意。良かれと思って通常運用に戻すと、拡散リスクが上がります。

部屋替え・連泊は例外にしない:荷物移動のルールを作る

クレーム対応で部屋替えをするとき、荷物が原因でトラブルが続くことがあります。

  • 荷物の床置きを避ける(スタンドや台を使う)
  • 移動時は袋やカバーで包む(可能な範囲で)
  • 変更後の部屋も重点確認を入れる
    ここを“例外対応”にせず、手順にしておくと現場の迷いが減り、再発の芽を摘みやすくなります。

業者選定・見積・再発時対応:支配人が押さえる連携ポイント

ベッドに掃除機をかけてトコジラミを駆除する業者のイラスト

依頼時に渡す情報で、調査精度も費用もブレが減る

業者に「トコジラミっぽいです」だけで投げると、調査が長引いたり、範囲が過大になったりします。最低限渡すべきは、発見場所・写真・清掃履歴・周辺室の状況・客室タイプ(ヘッドボード有無など)。情報が揃うと、必要な範囲が絞れ、現場負担も軽くなります。

当社トコジラミ宿泊施設の実績例
https://gaichukujo.jp/works/corp-bedbug/

見積は“回数・範囲・完了条件”で比較する(価格だけは危険)

比較ポイントは次の3つです。

  • 処置回数:1回で終える前提か、複数回か
  • 対象範囲:発生室のみか、周辺室も含むか
  • 完了条件:いつ何をもって「終わり」とするか
    さらに、ホテル側の前提作業(什器移動、袋詰め、搬出など)が現場で実行可能かも確認します。無理な前提だと、手順が崩れて再発につながります。

再発時の取り決めを先に決める(揉めない、動ける)

再発で揉めると対応が遅れ、被害が広がります。契約前に、

  • 何日以内の再発を対象にするか
  • 無償/割引の条件
  • 再調査の範囲と手順
  • 緊急連絡の体制
    を確認しておくと、支配人の判断が速くなり、現場も安心します。

まとめ

2026年は人の移動が増える分、ホテルのトコジラミは「どこでも起こり得る」リスクとして備える必要があります。大切なのは、発生ゼロを目指すより、発生しても拡散させない“運用の型”を作ること。見分けは虫体だけでなく痕跡で判断し、疑い発生の初動24〜48時間は隔離と範囲判断を最優先にします。再発防止は清掃の順番固定、リネン動線の分離、部屋替え手順の明文化が効きます。最後に、業者連携は情報共有・見積の見方・再発時対応までセットで固めると、被害と負担を現実的に最小化できます。

宿泊施設のトコジラミ対策は当社にお気軽にご相談下さい。
https://gaichukujo.form.kintoneapp.com/public/contact