鳩の巣は卵やヒナがいれば撤去できません。法的ルールと安全な対処法をまとめ、巣作りされやすい場所や再発防止策、業者依頼が必要なケースまで一次情報をもとに詳しく解説します。
鳩の巣を勝手に撤去することはできません。卵やヒナがいる場合は、鳥獣保護管理法により許可なく移動・撤去できないため、まず自治体窓口または専門業者への相談が必要です。
鳩(ドバト・キジバト)は「鳥獣保護管理法」で保護されており、卵・ヒナ・成鳥を許可なく捕獲・移動・損傷する行為はすべて禁止です。
卵がない段階の巣材は撤去できますが、卵・ヒナが確認される場合は、例外的に撤去が必要なときも含め、原則として捕獲許可手続きが必要になります。
自治体は撤去作業を行うわけではなく「捕獲許可の窓口」や「相談窓口」として機能するのが一般的です。そのため、法律に抵触しないためにも、状況確認→自治体相談→必要に応じて専門業者依頼という流れが安全でしょう。
風雨をしのげて外敵が入りにくい場所を好みます。
環境省や自治体の情報でも、鳩が好む場所は「高所」「静か」「外敵が少ない」「雨風を避けられる」に共通しています。
そのため、以下の場所はとくに狙われやすい代表例です。
● ベランダ(とくに室外機の裏)
● 屋根のひさし・雨どい
● 太陽光パネルの下
● 建物の隙間・換気口周辺
● カーポートや倉庫の梁の上
実際の相談件数でも、ベランダへの営巣が最も多い傾向にあります。
卵がなければ法律上撤去可能ですが、再巣作り防止策が必須です。
卵・ヒナが存在しない「空巣」であれば、撤去は違法ではありません。しかし、鳩は帰巣本能が非常に強く、撤去後数日以内に同じ場所へ再び巣作りを始めるケースが非常に多いです。そのため、単に巣材を取り除くだけでは問題は解決しません。
再発防止策としては、以下のものが代表的です。
● 防鳥ネット(最も確実)
● 忌避テープ・スプレー
● とげ状のバードスパイク
● 物理的な遮蔽物の設置
とくにネットは効果が高く、隙間がある場合はそこから侵入されてしまうため、完全な遮断を意識することが大切です。
大量のフン害やダニ・害虫の発生など、衛生リスクが高まります。
巣が完成すると親鳥の滞在時間が長くなり、フンの量が急増します。鳩のフンには細菌・真菌が含まれる可能性があり、クリプトコッカス症などの感染症の原因となりうると指摘されています。
また、巣そのものが湿気を帯びやすく、ダニ・ハエなどの害虫が繁殖しやすい環境となるため、人への二次被害につながることもあります。集合住宅では住民トラブルや美観悪化の要因になるため、速やかな対策が望まれます。
物理的遮断が最も確実で、ネット設置が標準的な対策です。
鳩は一度居心地の良さを覚えると長期間居ついてしまうため、忌避剤だけでは十分な効果が得られないことが多いです。
最も効果的なのは、侵入経路を物理的に塞ぐ「防鳥ネットです」。とくにベランダや建物の隙間は、ネットを張るだけで鳩の出入りをほぼ完全に防げます。
サブ対策としては、以下のものがありますが、あくまで補助的な役割として捉えましょう。
● 忌避スプレー
● トゲ状マット(バードスパイク)
● 音・光による忌避装置
再発を確実に防ぎたい場合は、ネット+物理的遮断の組み合わせがベストです。
以下のようなケースでは、一般の方が無理に対応するのは危険で、業者依頼が推奨されます。
卵・ヒナがいる状態の巣 鳥獣保護管理法により許可が必要
高所作業が伴う場合 落下リスクあり
フンが大量に蓄積している場合 衛生リスクが高く、消毒装備が必要
再発防止までまとめて行いたい場合 業者は防鳥ネット・清掃・消毒を一括で対応可能
費用は1.5万〜5万円ほどが目安ですが、作業環境や汚れの量、高所作業の有無で変動します。業者を選ぶ際は、「作業内容」「費用内訳」「追加料金の有無」が明確な会社を選ぶと安心です。
鳩の巣は、卵・ヒナの有無によって取れる対処が大きく異なります。
撤去が可能なケースであっても、鳩の執着性を考えると再発防止対策まで含めた取り組みが必須です。
● 卵・ヒナがいる:撤去禁止。自治体や専門業者に相談
● 卵がない:撤去可能だが、再発防止策を必ず実施
● フン害・衛生リスクが大きい:業者依頼が安全
鳩の巣問題は放置すると長期化・悪化しやすいため、早期発見・早期対策がもっとも効果的です。京都で鳩にお悩みの方は、ぜひグラックスへお問い合わせください。