
最近、「換気扇からキーキー音がする」「換気口のまわりに黒い糞が落ちている」といったご相談が増えています。これは、日本の住宅に多い「アブラコウモリ」が家に住み着いてしまったサインであることが少なくありません。今回は、コウモリの被害と対策について読者の皆様から寄せられやすい疑問をQ&A形式でまとめました。
目次
コウモリのフンはネズミの糞と見た目が似ているため混同されがちですが、見分け方があります。ネズミは雑食のため糞に水分が多くベタつきますが、コウモリは昆虫しか食べないため糞は乾燥してパサパサと崩れやすいのが特徴です。日本の住宅でよく見られるのは「アブラコウモリ」という体長5cmほどの小型種で、換気扇の隙間や壁のわずかな穴からでも屋根裏へ侵入します。
コウモリは「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」の対象で、無許可での捕獲・殺傷が原則禁止されています。この法律は、生物多様性の確保や生活環境の保全を目的として、野生鳥獣の捕獲等を規制するものです(環境省)。実際に自治体でも、コウモリは鳥獣保護管理法で保護されており、部屋に入り込んでしまった場合は捕まえずに速やかに外へ逃がすよう案内されています(朝倉市)。「駆除」ではなく、傷つけずに「追い出して、侵入口を塞ぐ」という対応が基本になります。
出典 環境省「鳥獣保護法の概要|野生鳥獣の保護及び管理」https://www.env.go.jp/nature/choju/law/law1-1.html
コウモリの糞は野生動物の排泄物であり、衛生的なリスクを伴います。素手で触れることは不衛生で、感染症やアレルギーを引き起こすおそれがあると自治体からも注意喚起されています(朝倉市)。掃除機で吸い込むと乾いた糞の粉じんが室内に舞い上がってしまうため、マスク・手袋を着用したうえで、霧吹きなどで湿らせてから静かに拭き取るといった配慮が必要です。範囲が広い、あるいは天井裏など高所に及ぶ場合は、無理をせず専門業者へのご相談をおすすめします。
出典 朝倉市「コウモリについてのお知らせ」https://www.city.asakura.lg.jp/www/contents/1646007177018/index.html
コウモリは狂犬病ウイルスなどを媒介する可能性がある動物として知られており、国によっては人への感染例も報告されています。ただし厚生労働省検疫所の情報によれば、日本国内では1957年以降、狂犬病の発生は確認されていません。海外で感染し帰国後に発症した事例はあるため、過度に恐れる必要はないものの、コウモリやその糞に素手で触れない、傷口を舐められるような接触を避けるといった基本的な注意は続けておくと安心です。
出典 厚生労働省検疫所 FORTH「狂犬病」https://www.forth.go.jp/keneki/kanku/disease/dis02_03rab.html
コウモリは一度気に入った場所には繰り返し戻ってくる習性があるため、追い出して終わりではなく、侵入経路そのものを塞ぐ作業が欠かせません。ここで注意したいのが順番です。コウモリが屋内に残っている状態で入口を塞いでしまうと、閉じ込めて死なせてしまうことになり、これも法律違反にあたります。自治体の案内でも、忌避剤を使って追い出したうえで侵入口をふさぐという手順が示されています(朝倉市)。すき間は1cm程度でも侵入されるため、封鎖はすべての経路を漏れなく行う必要があります。
忌避剤の散布や隙間の補修はご自身でも可能な場合がありますが、屋根の高い位置での作業や、侵入口が複数にわたるケースでは見落としが起こりやすく、再発を繰り返す原因になります。業者に依頼する場合の費用は、被害の範囲や建物の構造、侵入口の数によって幅があるため、まずは現地調査で見積もりを取り、対応範囲と保証内容を確認することが重要です。
コウモリは「害獣」であると同時に、法律で守られている野生動物でもあります。自己判断での捕獲や中途半端な封鎖はかえって法律違反や被害の再発につながりかねません。「本当にコウモリかどうかの判断」「侵入口の特定」「安全な追い出しと封鎖」までを一連の流れとして正しく行うことが、再発を防ぐ一番の近道です。
屋根裏の物音やフンでお困りの際は、無理に自己対応せず、経験豊富な専門業者へのご相談をご検討ください。グラックスでは、京都を拠点に、鳩の防鳥工事などで培った高所での侵入経路封鎖のノウハウを活かし、コウモリ被害についても調査からご提案まで対応しております。お気軽にお問い合わせください。