
シロアリ駆除は自分でできる範囲が限られ、DIYは庭の片付けや風通しの改善などの予防策が中心です。被害のサインや市販薬剤の種類・特徴、DIYの注意点、専門業者に任せるべきケースを解説します。
「最近、床がきしむ気がする」「近所でシロアリ被害が出たらしい」。そんなとき、業者に頼む前にまず自分で何とかできないかと考える方も多いのではないでしょうか。
ホームセンターや通販では、シロアリ用の薬剤も手軽に購入できます。ただし、自分でできることには限りがあり、やり方を間違えるとかえって被害を広げてしまうこともあります。
この記事では、DIYで対応できるシロアリ駆除の範囲とプロに任せるべきケースの見極め方、薬剤の種類や作業するときの注意点をわかりやすく解説します。
自分で取り組めるのは、主にシロアリの予防や屋外での対策です。すでに住宅の内部や床下で被害が発生している場合、DIYで根本的に駆除するのは難しいと考えましょう。
ここでは、DIYで対応できる範囲と、専門業者への依頼が必要なケースを解説します。
シロアリは、湿気が多く、餌となる木材がある場所に集まりやすい傾向があります。そのため、住宅の周囲からシロアリが好む環境を減らすことが、自分でできる予防策のひとつです。
防蟻剤を塗布する場合は、製品ごとの使用方法や適用範囲を確認しましょう。地面に近い木部はシロアリの侵入経路になりやすいため、重点的な点検が大切です。重ね塗りが必要な製品では、指定された乾燥時間や塗布回数を守ってください。
これらは、日常の手入れのなかで取り組める予防策です。ただし、あくまでもシロアリが寄りつきにくい環境を整えるためのものであり、すでに発生しているシロアリを駆除できるわけではありません。
家の中で羽アリを見かけたり、柱や床に被害が生じていたりする場合は、自分で駆除しようとせず、専門業者への相談を検討しましょう。
シロアリは地中や木材の内部などに生息し、集団で活動します。目に見える個体を退治しても、巣やほかの個体が残っていれば、被害が続く可能性があります。
とくに注意したいのが、市販の殺虫スプレーです。シロアリに直接吹きかけると、薬剤を避けて壁の裏や別の場所へ移動し、被害の範囲が広がるおそれがあります。シロアリを見つけたら、むやみに薬剤を使用せず、写真を撮っておくと業者に相談する際に役立ちます。
また、薬剤や噴霧器、防護具などを購入すると、初期費用がかかります。十分に駆除できず再発すれば、追加の費用や作業の負担も生じかねません。屋内に被害が疑われる場合は、早めに専門業者へ相談し、被害状況に応じた対処方法を確認しましょう。
駆除方法を決める前に、シロアリ被害の有無を確認しましょう。床のきしみなどの症状は、経年劣化や別の原因によって起こる場合もあるためです。
次のようなサインがあれば、シロアリ被害の可能性があります。
蟻道は、光や乾燥を嫌うシロアリが移動のためにつくる通り道です。基礎のコンクリート部分を一周ぐるりと見てまわるだけでも、確認できることがあります。懐中電灯を使い、とくに浴室や台所など水まわりに近い外壁の基礎を念入りに見てみましょう。
羽アリは、クロアリの羽アリとよく似ています。シロアリの羽アリは胴にくびれがなく、4枚の羽がほぼ同じ大きさなのが特徴です。ひとつでも当てはまるサインがあれば、専門業者に点検してもらいましょう。
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一方で、次のような場合は、すぐに駆除をする必要はないと考えられます。
ただし、目に見えるサインがないからといって、シロアリがいないとは言い切れません。床下など、普段は目が届かない場所で被害が進行している可能性もあります。
また、シロアリ防除に使用する薬剤には、効果の持続期間が5年程度が目安とされています。前回の施工から時間が経過している場合は、施工内容や使用薬剤、保証条件を確認したうえで、必要に応じて点検や再施工を検討しましょう。
「シロアリ駆除は必要ない」は本当?判断基準や予防の重要性と方法を解説
専門業者が行う駆除方法は、大きく分けて「ベイト工法」と「バリア工法」の2つです。それぞれの仕組みを確認しましょう。
ベイト工法は、建物のまわりに薬剤入りの餌を入れた容器(ステーション)を設置し、シロアリに食べさせる方法です。餌を巣に持ち帰らせ、仲間に分け与えさせることで、巣ごと駆除を目指します。床下に入らずに施工でき、薬剤を散布しないため、においが少ないのがメリットです。
その反面、効果が出るまでに数か月かかることがあります。また、シロアリの通り道を見極めて容器を的確に配置し、定期的に点検しなければ十分な効果は得られません。
市販品もありますが、シロアリの活動状況に応じた設置場所の判断や、継続的な点検が必要です。設置方法や管理が適切でなければ、十分な駆除効果が得られない可能性があります。
バリア工法は、床下の木材や土壌に薬剤を散布・注入し、シロアリを駆除するとともに、侵入を防ぐ薬剤の層(バリア)を形成する方法です。薬剤がシロアリに直接作用した場合は、速やかな駆除効果が期待できます。
ただし、狭く暗い床下で、木材や土壌の状態に応じて適切に薬剤を処理するには、専門的な知識と技術が必要です。さらに、玄関や浴室など、床下に潜って作業できない場所では、状況に応じて穴を開けて薬剤を注入する処理が行われることもあります。
なお、バリア工法で使用する薬剤の効果は、一般に5年程度が目安です。専門業者に依頼した場合は、施工後に保証が付くこともあります。保証期間や再発時の対応は業者によって異なるため、契約前に内容を確認しましょう。
シロアリ駆除にかかる費用丨工法別・坪数別の相場と安く抑える方法を解説
シロアリ駆除用の薬剤は、製品の形状や使用方法、有効成分などによって分類できます。 主な特徴は次のとおりです。
市販されている薬剤は、主に次の4つのタイプです。目的に合わないものを選ぶと効果が得られないため、違いを押さえておきましょう。
目に見えるシロアリや木材の表面に、薬剤を直接吹きかけるタイプです。手軽に使える一方、木材の内部や巣まで薬剤が届くとは限りません。
また、シロアリが薬剤を避けて移動し、被害が広がるおそれもあるため、屋内での駆除には注意が必要です。使用する場合は製品の用途を確認し、むやみに噴射しないようにしましょう。
木材への塗布や注入、地面への散布などに使うタイプです。木材や土壌に処理する製品があり、専門業者の施工でも使用されています。
一方、水で薄めて使う製品や、噴霧器などの機材が必要な製品もあります。使用量や処理方法を誤ると十分な効果が得られないため、DIYで使用する際は製品の説明書をよく確認しましょう。
粒剤タイプは、製品によって使用方法や適用場所が異なります。建物の周囲などに使用する製品もありますが、木材内部のシロアリへの効果は製品の仕様によって異なるため、対象となるシロアリや使用場所を確認して選びましょう。
薬剤入りの餌を容器に入れて設置するタイプです。薬剤が飛び散りにくい一方、シロアリが餌を見つけて食べるまでに時間がかかり、効果が現れるまで数か月以上かかる場合もあります。設置場所を適切に選び、定期的に点検する必要があります。
シロアリ用の薬剤には、さまざまな有効成分が使われています。代表的な成分と特徴を見ていきましょう。
イミダクロプリドやクロチアニジンなどが代表的な成分です。昆虫の神経系に作用し、シロアリを駆除します。製品によっては、においや揮発性が比較的少ないものもあります。
ただし、哺乳類への影響が比較的小さいとされる成分でも、使用方法によっては健康や環境への影響が生じる可能性があります。また、ミツバチなどの昆虫への影響が指摘されているため、使用上の注意を守ることが大切です。
除虫菊に含まれる成分をもとに開発された薬剤で、ビフェントリンやペルメトリンなどがあります。即効性が特徴で、シロアリの駆除にも使われます。
一方、成分によってはシロアリが薬剤を避けて移動する性質(忌避性)があるため、使用方法によっては駆除したい場所から逃げられる可能性があります。また、水生生物に強い毒性を示す成分もあるため、周囲の環境に配慮して使用しましょう。
代表的な成分はフィプロニルです。シロアリが薬剤を避けにくい性質を持つ製品もあり、薬剤に触れた個体を通じて巣全体への効果が期待されます。専門業者の施工でも使用される成分のひとつです。
ホウ酸塩などを用いた薬剤です。揮発しにくく、木材に処理することでシロアリの食害を防ぐ効果が期待できます。製品によっては木材の防腐効果もあります。
ただし、水に溶けやすい性質があるため、雨が当たる場所や湿気の多い場所では流出して効果が弱まることがあります。また、シロアリが薬剤を処理した木材を食べることで作用するため、木材の表面に触れるだけで効果が得られるわけではありません。使用する場所や方法を確認して選びましょう。
昆虫の脱皮や成長を妨げる成分で、主にベイト工法などに使用されます。脱皮を阻害する仕組みのため、効果が現れるまでに時間がかかるのが特徴です。
人やペットに同じ作用を示すわけではありませんが、製品ごとに安全性や使用上の注意は異なります。対象となる生物や使用方法を確認し、適切に取り扱いましょう。
シロアリ駆除剤の種類と選び方!成分・形状の違いや使い方も解説
自分でシロアリの予防や対策を行う場合は、薬剤による健康被害や住宅設備の損傷を防ぐため、次の点に注意しましょう。
シロアリ用の薬剤には、使用方法を守ることで人やペットへの影響を抑えられる製品があります。ただし、すべての薬剤が無害というわけではありません。作業中は子どもやペットを作業場所から遠ざけ、薬剤に触れたり、なめたりしないようにしてください。
製品の説明書に従って換気や清掃を行い、使用後の立ち入り制限などが定められている場合は、その指示を守りましょう。小さな子どもは床に手をついたり、物を口に入れたりすることがあるため、とくに注意が必要です。
熱帯魚や金魚、昆虫、エビやカニなどを飼育している場合も、薬剤の成分によっては影響を受ける可能性があります。水生生物に強い毒性を示す薬剤もあるため、使用前に注意事項を確認し、必要に応じて水槽や飼育ケースを作業場所から離してください。使用後の薬剤は、子どもやペットの手が届かない場所に保管しましょう。
薬剤が肌や目に付着したり、吸い込んだりすると、皮膚や目への刺激などが生じるおそれがあります。作業時は製品の説明書にしたがい、長袖・長ズボンの作業服やゴーグル、手袋、必要な保護具を着用しましょう。マスクについても、薬剤や作業内容に適したものを選ぶことが大切です。
換気が不十分な場所での作業は避け、体調がすぐれない場合は作業を控えましょう。作業中に気分が悪くなった場合は、直ちに作業を中断し、新鮮な空気のある場所へ移動しましょう。使用した作業服は、薬剤の説明書にしたがって適切に洗濯してください。
床下には、水道管やガス管、電気配線などが通っています。狭く暗い場所で体をぶつけたり、ドリルで穴を開けたりした際に設備を傷つけると、水漏れや漏電などを引き起こすおそれがあります。
また、狭い隙間に無理に入り込むと、身動きが取れなくなったり、けがをしたりする危険もあります。床下に入る作業や、住宅の構造部分に穴を開ける作業は、専門業者に任せることをおすすめします。
薬剤を規定量より多く使用しても、効果が高まるとは限りません。製品ごとに定められた使用量や方法を守ることが重要です。使用量が少なすぎると十分な効果が得られない可能性があり、過剰に使用すると人やペット、周囲の環境に影響を及ぼすおそれがあります。
使用前には説明書や注意書きを読み、希釈倍率や使用できる場所を確認しましょう。また、薬剤の効果が持続する期間は、製品や使用条件によって異なります。再処理が必要な場合は、製品の説明書や専門業者の案内に従って対応してください。
シロアリ駆除業者の失敗しない選び方!費用相場と悪徳業者の見分け方
自分でできるシロアリ対策は、庭の片付けや風通しの改善など、シロアリが発生しにくい環境を整える予防策が中心です。屋内で被害のサインが見られる場合は、DIYで駆除しようとすると被害を広げるおそれがあるため、専門業者への相談を検討しましょう。
京都を拠点とするグラックスは、シロアリ・害虫駆除を手がける専門業者です。施工実績25,000件以上を掲げ、建設業許可・消毒業許可・知事登録を取得しています。調査から施工まで自社で対応し、施工後には5年保証書を発行しています。
床のきしみや羽アリなど、気になるサインがある場合は、被害が広がる前に専門業者へ相談することが大切です。シロアリ被害が心配な方は、グラックスへの相談も検討してみてください。